ゴメ(北海道弁)・・・カモメのこと。「カゴメ」と呼ぶ人も多い。
ゴミステーション・・・ゴミ集積所
ねこさんにとって海と言えば、ドドドドーンと波が打ち寄せ、ゴーゴーと海風が吹き、潮の香りがあたりを包み、ゴメ(カモメ)がそこかしこにいる・・・でした。
が、関門海峡の海は違うようです。
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「海の広さ」
対岸がバッチリ見えます。一番狭いところで650mだそうです。
海は広いな大きいなとか、そういうものは感じません。
海よ俺の海よと、愛の大きさを海で例えると微妙な反応をされてしまうかもしれません。
海に向かって「バカヤロー」と叫ばない方がいいかもしれません。バタフライエフェクトでなんやかんや繋がって、幕末の小倉藩VS長州藩が再燃するかもしれません。
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「海(潮)の匂い」
こちらに越してきてから、何カ所かの海辺へ行きました。
その度に「海の匂いがしないな~」と感じてました。(この場合の海の匂いは磯臭いという意味ではない)
あの「海の匂い」の正体って、植物性プランクトンや海藻が微生物によって分解されたときに発生する成分だそうですね。平たく言うと、プランクトンや海藻が死んで腐って分解されていくことでしょうか。
えー! そんな有機物的な匂いだったの!!! なんかショック!
まあ、でも、植物プランクトンや海藻が多い豊かな海は潮の香りが強いということですよ。
確かに北海道は、昆布とか昆布とか昆布とか生えてますけど。
親潮など寒流はプランクトンが多いとも聞きますし。
この海の香りの分子ですが、なんと、雲を作る核になるそうです。
「海の匂いはプランクトン等の腐ったにおい」と知った時はちょっとショックでしたが、地球の環境を守る一端、循環する環境の一部なんですね。
参考:
大気海洋研究所「磯の香りと微生物」
北海道大学環境科学院「雲を作る磯の香り」
科学技術振興機構「サイエンスポータル」 他
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「ゴメ(カモメ類)」
北海道では、海沿いにカモメって普通だった気がします。
「コォー」「コォー」鳴いて飛び交うゴメ。
砂浜や海沿いの建物の屋根に群れなしているゴメ。
カラスを押しのけてゴミを突っつくゴメ。
悪天候の時は、結構内陸の方まで避難してくるゴメ。
ねこさんがよく見ていたのは「オオセグロカモメ」でしたけど、季節や場所によってはウミネコも混じっていました。
こちらに来てからは、稀にしかカモメを見かけません。
福岡県宗像市の自然についての情報が載っている「むなはく」によると、ウミネコは「年間を通してよく見る」となっていますが、他のカモメ達は「秋~春」「冬」に見られるようです。ウミネコ以外は渡り鳥ってことでしょうか?
確かに、見かけたのはいつも冬でした。
さらに検索してみると、日本野鳥の会が厳冬期に山口と福岡のカモメ類の調査を行っていました。(1987~1988年)
それによると、関門海峡の周辺は80羽前後観測された地点がいくつかありました。なので、いないわけではないようです。
北海道ではわさわさいたカモメたちですが、オオセグロカモメもウミネコも準絶滅危惧種だそうです。多い多いと思ってましたが、激減していたんですね。
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「潮流」
関門海峡ですが、日本で三番目に潮流が速いようです。時速約17.4kmです。
1位は鳴門海峡。2位は来島海峡。
3箇所とも瀬戸内つながりですね。
海を眺めると、こちらに打ち寄せてくるというより、川のように横向きに海水が流れていく感覚が強いです。
さらに、関門海峡和布刈駅の方の海岸へ行くと、音を立ててゴーゴーとダイナミックに流れていくのを見ることができます。
迫力あります。
怪獣も足をすくわれる潮流。すごいです。
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「海」という言葉で、誰もが「海」を想像することができます。
けど、思い浮かべる姿は、その人が暮らしていた場所によって違うのだと思います。
どこの海も、その海でしか見られない特別な景色が広がっているのでしょう。
そういうのっていいですね。
↓関門海峡の話
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