さて、3回にわたって「甕棺の秘密」をお送り致します。
とにかくね、甕棺がでかいのよ。
支えの上に乗っているとはいえ、ねこさんが中を覗くのが容易でない大きさのもずらり。
尋ねてみたら、北墳丘墓というところで発見された「高さ139cm、口の直径101.8cm」が今のところの最大だって。
このでかい甕棺、どうやって作ったのか気になるよね?
だって、すっごい整った形してるんだよ。
「ろくろ」を使った?
けど、ろくろは古墳時代だか飛鳥時代だかに朝鮮から伝わったとか聞いたとこあるし。(飛鳥時代は古墳時代の後半)
だとすると、弥生時代にろくろってないんじゃない? 無いならどうやってこんなに綺麗に作った? 型抜き?
∞
「質問してみた」
Q.甕棺はろくろで作ったのですか?
A.ろくろは使ってないと考えられます。
弥生時代は、現代の「ろくろの定義(回転数とかいろいろあるらしい)」に当てはまるようなろくろは無かったようです。
ただ、コマみたいな形の手回しで回転するろくろのようなものはあったのではないかと考えられているようです。
どんな形なのか知りたくてネットで検索しました。
しかし、弥生時代のは見つからない。残念。
5世紀ごろ(古墳時代)の須恵器を作るイラストに描かれている、足で蹴って回しているようなろくろが一番古い時代かな?
もっとも、ろくろのようなものがあったとしても、甕棺を作る量の粘土の重さには耐えられないそうです。
確かに、甕棺は巨大。1人で持ち上げられる気がしない。そうか、この重さに耐えられて回転できないとならないのか・・・難しそう。
なので、人間の方が周りをぐるぐる回って作ったのではないかと考えられているそうです。
人が回って、あんなに綺麗に円く整えられるもんなの?
粘土の塊をどんっと置いて、中を凹ませて、ぐぐぐっと手びねりで縁を立ち上げて、粘土を足したり伸ばしながら形を整えていくの?
すごい! 神技!
え? ちょっと違う?
「つづく」