前回、北海道では瓦屋根は一般的ではないと書きましたが、北海道とこちらの方の住宅は、屋根の材料以外にも違いを感じます。
屋根の形
北海道では、以前は三角屋根が多かったですが、今はフラットな屋根が増えてきています。
屋根から隣家に雪が落ちるとトラブルになる(落ちた雪の重みで隣家の物置壊しちゃったり…など)ので、無落雪の屋根が好まれるようになってきました。
あと、北海道でも温暖な地域は分かりませんが、雨どいのある家も見たことが無かったです。
一方、こちらの住宅は軒が長いです。
これは日差しを防ぐためでしょうか。
屋根が二重に見えますが、ひょっとすると下の方は庇ですか?
新しそうな住宅を見ると、屋根の下に屋根ではなく、窓の上に庇が見えます。
色
住宅の色は北海道の住宅の方がカラフルなものが多いと思います。
渋い色、淡い色の住宅の方が多いのですが、ピンクやオレンジ、真っ黄色なんていう鮮やかな外壁の家もちょくちょく見ました。
一方、こちらは落ち着いた色の住宅が多いように感じます。
不思議だなと思ったのが瓦の色です。
概ね黒っぽいものが多いように感じますが、赤い屋根瓦の家が集まっている地域がぽつぽつとあるのです。
先日訪れた山口県でもそのような場所を見かけました。
町の景観などで、統一しているのでしょうか?
住宅の形
形はこちらの方が断然凹凸が多いです。
新しそうな住宅はそうでもないのですが、大事に大事に使われてきたんだろうなというお家は特にそう感じます。
北海道の住宅の場合、家という箱の中に仕切りを作って部屋にしているイメージです。
でも、こちらでは、部屋という箱をくっつけて家にしているように感じる住宅を結構見ます。
つまり、部屋と部屋がくっついているだろうあたりにわざと凸凹を作ってるのではと思うのです。
入隅、出隅というのですか? それが多い気がします。
ベランダがあるだけでも凹凸が多く見えますしね。
北海道のねこさん家の近所では、ベランダのある一軒家はまず、見たことなかったです。
ただ、マンションはベランダがついているものをよく見ました。
あれ、雪が積もったらどうするんでしょうね? 春まで封印?
今まで疑問に思ったことがなかったです。
反対に考えた
凹凸が多いと住宅も、動物と一緒で表面積が増えて涼しくなるのでしょうか?
ここまで考えてあれ? と思いました。
ひょっとすると、考え方が逆なのかもしれません。
暑いから凹凸が多いというより、むしろ寒くて雪が降るので、北海道の住宅は凹凸が少ないと考えるとすっきりするのかもしれません。
建てるのも簡単な気がしますし。
ねこさん、北海道で最後に住んだ住宅は、中古でしたが有名なメーカーのしっかりした家だったんです。
それでも、部屋の隅っこは結露するのですよ。
カッコいい出窓も、結露して水浸しになるんですよ。
窓、樹脂サッシの二枚重ねの真空窓だったのですが、あれって、年数立つと劣化して結露するんですよ。
高機能の新築は違うのでしょうが、そうでない家はとにかく、角があると結露するんですよ。
それで、北海道の住宅は角が少ない総2階が増えてきているのかもしれません。
凹凸は暑さ対策と仮定すると
昔購読していた「科学と学習」という雑誌には、「暑さに対応するため日本人は工夫した」というような漫画が載っていました。
北海道民にしてみると「なんだそりゃ」でしたが、寒さより、いかに暑さをしのぐかが重要だったのでしょう。
それで、凹凸は暑さ対策かなと思ったのですね。
凹凸を多くして表面積を増やす。
凹凸を多くして日向と日蔭による温度差を利用して空気の流れを作る。
と、いった感じです。
と、いうのは、こちらでも、新築の広告チラシには、凹凸が少なめで、瓦ではない屋根のものも結構載っているのです。
デザインの流行なのか、機能やコストを考えてそうなってきたのかは分かりません。
でも、エアコンがあるのが当たり前の世の中になってきたので、高気密の箱型にしてエアコンで温度調整する方が快適なのでしたら、凹凸が少なくなってきた変化の理由が分かる気がします。
まとめ?
結局、今日は、
「なんしてこっちの家は、こんなに凹凸多いんだべか?」
と、思っただけ~という4コマです。
世の中、何事も理由があるのだと思うのですよ。
北海道でも開拓時代、内地風(本州風)の住宅が作られましたが、とてもじゃないけど暮らしていけなくて、住宅が変化し続けました。
こちらで、凹凸の多い住宅が息づいてきて大事に使われているということは、利点があったからだと思うのです。
それで、「暑さ対策」という仮定でいろいろ考察してみました。
……考察しただけで~す。