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ゲンジボタルの点滅リズム、東西で違うようです。「ホタルの方言」と表現されることが多いです（かっきりこのリズムではなく、天候や気温、集団の数によって違う時もあるようだ）。
その他にも、東西では産卵行動（東は個で産卵するが、西は集まって産卵する）などの違いがあります。
では、見た目は？
南に行くほど大きめ（水温が高くて餌が多いからか？）や、胸部の十字模様の地域による変異はあるそうです。しかし、形態の相違という程の物ではないようですね。
さて、その「方言」の分布と、ミトコンドリアＤＮＡ，ゲノムＤＮＡレベルでの遺伝的なグループとが重なるという解析結果が2020年に発表されました。
なんとなく種の違いって、まずは見かけに表れると思ってました。認識を改めました。
ＤＮＡゲノムによると、ホタルは大きく3つの系統「東日本系統」「西日本系統」「九州系統」に分かれています。
つまり、遺伝的に多様なＤＮＡ型はあれども、あちこちに分散しているのではなく、地域に固有のＤＮＡ型として分布しているということです。
分布の境界線は山など地理的要因とも重なっていることから、自然界ではゲンジボタルの往来は制限されていると考えられます。
確かに、ホタルって力強く飛んでないですね。ふらふら飛んでる感じがします。
産卵の際は、同じ川の上流に飛んでいくようです。
上流で産むのは、水に流されても大丈夫なようにとのこと。頭いいですね。
あちこちに広がっていかないホタルですから、環境の変化があった場合、まとめて一網打尽になってしまう可能性が高いということでしょう。
「ホタルが減った」というのは「ホタルは減りやすい」ということの現れなのかもしれません。
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大きく三つの系統があるゲンジボタルですが、西日本系統と九州系統の境目には、両方のゲノムを持ったハイブリッドホタルがいるようです。
一方、東日本系統と西日本系統のハイブリットホタルは、今のところ確認されていないとのこと。
種の定義にはいろいろな考え方があります。その一つに「種とは生殖的に隔離されているもの」という定義があります。それに基づくならば、もし、ハイブリッドホタルがいないとはっきりした時、東西のホタルは別種となるかもしれません。
もっとも、そういう分類は人が作った物ですので、別種になろうとなるまいと、ゲンジボタルの恋に変化はないと思われます。
そして、水生ホタルが3種から4種になったとしても、全体の数が増えるわけではないです。なんとなく、数が増えたらそれが表すものも増えるように感じる数字のマジックってあります。が、騙されてはいけません。4種いても、みんなギリギリの数かも知れない。
それに、ゲンジボタルAとゲンジボタルBが同じ川で暮らすようになったとしても、その川が支えられる総数は一緒です。
※4コマで「東日本系統と九州系統、ゲノムが4％違う」って書き込んでますが、「ゲノム」ではなく、「ミトコンドリアＤＮＡ」が4％違うということかもしれません。（R6.7.12 23：55）
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おまけ
ホタルのことを調べていたら、ＤＮＡとゲノム、遺伝子って同じ意味で使われていないような気がしました。
ずっと、「ＤＮＡ＝遺伝子」、「ゲノムは遺伝子の詳しいやつ」って思ってたんですけど。
と、いうことらしい。ねこ頭フル回転してまとめたらこうなった。違ってたらごめん。
遺伝子って、タンパク質に関する部分だけだったんですね。確かに、「〇〇に似ている」のような外見、形質はタンパク質で作られてますね。免疫とかそういうのもタンパク質が材料です。
ゲノムに対する遺伝子の割合って、1％ととか5％ととか言われてるみたいです（書いてある物によって違う）。
圧倒的に非遺伝子領域の方が多いです。
（この非遺伝子領域の役割はよくわからない。はっきり書いてある物が見つからなかった）
因みに、隣の人とのゲノムの違いは0.1％らしいです。同じ種では、ゲノムの違いってほとんど無いと言うことですね。
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それにしても、ＡＴＣＧという4種類の塩基（という物質らしい）で、生命体が作られるってすごいって思いません？ 4種類しかないんですよ？
ねこさんの解釈では･･････
例えばガラケーで文字を打つ場合、1が5回だったら「お」でしたよね？
なので「66664999」で「ほ・た・る」ってなるような感じ？
そんな感じで、ATGCの4種の配置パターンでいろんなタンパク質の設計図になる？
コンピューターがOnOffの「0と1の2進法」、モールス信号がツーとトン、点字が凸凹で世界を表すことに比べたら、4種類の組み合わせは無限の情報量なのでしょうか。
うーん。生命の仕組みって凄い。
参照：
「国内外来種としてのホタルについて」「ゲンジボタルの形態と発光パターンの地理的要因」（日本ホタルの会）
「全国で最も早く点滅する！？ 五島列島型ホタル」（長崎新聞）
おかやまのホタルをよむ（おかやま環境ネットワーク）
北九州ほたる館ホームページ
豊田ほたるの里ミュージアム展示資料などいろいろ
生物基礎（教育出版）
他、ネットでいろいろ検索しました。もう、何を参考にしたかわからない。
